山に暮らすということは野生動物のテリトリーに入り込ませて頂くということなんですね。
先日来、色んな先住民たちと次々に遭遇。
先ずヘビ。うちの敷地の入り口の道路と法面の境目のところで結構大きな緑色っぽいヘビがのたうっていました。直前に砂利を満載したダンプがそこを上がって行ったのに驚いたらしい。怪我はなく、すぐにどこかへ消えました。アオダイショウだったのかシマヘビだったのか?
小さな子ヘビもよく見かけます。今日もカラが何かをチョイチョイしているので見てみたら、一見ミミズ、かと思ったら黒っぽい小さなヘビの子供。カラを抱き上げて子ヘビを助けてやりました。
そのすぐ近くの路肩にはマムシがいたという人がいますが、殺して茂みの中に投げ捨てたというので本当かどうかは不明。頭が三角だったと言うのですが。
昨夜勝手口から出てすぐのところで、何やら柔らかいものを踏んづけそうになり、ギョッとして足から体重をどけて、懐中電灯で見てみたら、ゲ...小さな子芋ほどもあるナメクジ?私が一瞬でも踏んでしまったので死んでしまったか?と思いつつ、ポリバケツの中に入れて朝になってから観察しようと思ったのに、夜が明けるともぬけのカラ。無事だったようで良かった。
普通のナメクジは皆無と言ってもいい場所なのですが、こんな巨大なナメクジがいるとは...。でも意外とかわいいですよ。調べて見たらヤマナメクジという種類らしいです。そして広東住血線虫などの寄生虫を持っているので要注意だとか。入れといたバケツ、良く洗わなきゃ。
極めつけの野生動物との遭遇は、ハクビシン。
4日ほど前の深夜、夜一人で軽トラで麓まで出かけ、ものの10分ほどしての帰り道で、ハクビシンが前足で上体を起こし、私の車が前を通ってもじっとしているので、よせばいいのに車を停めて見に行きました。
そしたら両方の足の裏を見せて下半身を引きずりながら、前足だけでいざりつつ道を横断して逃げて行く。交通事故で背骨をやられたようです。
また轢かれたりしては可愛そうなので思わずビニール袋を使って捕獲。大きい厚手のビニール袋でしたが、爪でひっかいたり咬み破ったりしたら簡単に逃げ出せそうなものを、そういう知能はないようで、少しバタバタ暴れましたが家に着くまで袋の中に入ったまま。
猫の移動に使った大型のケージに入れ、ドライキャットフードと水を入れて一晩置き、明くる日調べたら何と果物が好物とか、で、うちに生っているスモモと小夏、それからバナナ、スイカ、トマトなどを与えると、その日の夜スモモと小夏を少し食べていました。
糞もしていて、果物食べているためか、猫のような悪臭はなし。底がプラスチックのキャリング用のケージでは体が糞尿にまみれてしまうので、猫たちが行かない敷地内の一番遠い場所にサークルを置き、上下を金網などで塞ぎ、底に枯れ草などを敷いたオリを作って移しました。
背骨の真ん中あたりに硬く腫れた部分がありそこが折れているらしい。スーパーで普段人間も買ったことのないりっぱなスモモや生のパイナップルなどを買って来て口元に置いてやりましたが口をつけることなく次第に弱り、3日後に死にました。
野生動物を勝手に保護・飼育するのは法律違反だとかで、県の担当部門に相談に行きましたが、何もしてやることが出来ませんでした。咬むぞと威嚇する元気がなくなってからは耳ツボや背中に指圧をしてやったり、生卵をスプーンで口に入れてやったり、頭を支えて水を飲ませてやったりしましたが少しでも安らかな時間を与えてやれたのかどうか。
ハクビシン、大きさはうちで一番大きなトム位ですが、ずっしりと重く、毛は剛毛、力も強い、歯並びは猫よりも犬という感じ。鼻が大きい。改めて「猫って何ておとなしくフレンドリーな動物なんだろう!」としみじみ思います。
性別はメスだと思います。どっちかな、と思っていると偶然にもお腹を開いて座って見せてくれました。
ハクビシン、中国語で「果子狸」=「フルーツ狸」という命名はぴったり。
シンちゃん、安らかに。