火災騒動の続き

2月下旬のある日、隣の市のホテルに泊まっていて、日付が変わったばかりの深夜、私は寝ようとして阪神大震災の教訓を守りホテルの寝巻じゃなく外へ出られる服装に着替えようとしていたその時、突然ピュイ、ピュイ、ピュイとけたたましい警報音。続いて「火事です。火事です。5階で火災警報器が作動しました。係員が確認に向かっています。次の放送をお待ち下さい。」と言うアナウンス。そのあとまた鳴り続ける警報音。ピュイピュイピュイ。ここは2階。

こんなこと一生に一度あるかないか、しかもあった時にはかなりの確率で一巻の終わりではないか@@ 阪神大震災の時よりヤバイ;

内心かなりパニクりそうになりながら、それでも我ながら手際よく服装を整え、貴重品(現金、免許証、iPhone、iPad)をキャリーケースに詰めている間にもピュイピュイと警報音は鳴り続け、数分後「次の放送」と言うのが聞こえた。何とそれが!「火事です!火事です!5階で火災が発生しました!落ち着いて避難して下さい!」ウヘー、「火災発生」と断定した。間違いなく火事だ!!

いざ部屋の外へ出てみると、廊下に炎や煙はなく少し安堵。非常階段には数珠繋ぎになって、しかし整然と避難するお客の姿。エレベーターは動いていて中にはバスローブに裸足の若い男性が一人、その人曰く、「火事じゃないんです。湯沸かしポットをつけたまま寝ていたら、、、」

ハハァ、安モンの中国製湯沸かしポットがお湯が沸いても沸騰が止まらず空焚きしたのか。私も前に別のホテルだったけど同じような経験が。蓋がキチンと閉まってなくて(私のせいじゃなくポットがボロいから) 電源が切れず水が一滴も無くなっていた。幸いスイッチはオフになってて、内部が焦げたりもしてなかったですが。

それでも一応避難はしなくては、と無事屋外の駐車場まで脱出。みんなホテルを見上げてる。煙も火の手も見えないけど、本当に燃えてたら車にも火の粉が降って来るから移動しなきゃ。車に乗ってエンジンかけて、、、そのまま待っててもロクなことないので家に帰りました。他の泊まり客は殆ど県外の人、気の毒に薄着でそのあと30分程も寒空の下で待っていたようです。

明くる朝ホテルに電話したところ、お客が湯沸かしポットを加湿器代わりに使っていて、湯気に警報器が反応したと言うのが真相だとのこと。その日泊まってないことを告げ(ホテル側がそのことを知らなかった、と言うことは宿泊客の安否を確認してない!)、前払いの宿泊料は返金してもらいました。

しかし思うに「係員が確認に向かっています」と言ったけど、それが本当だったら次の「火災が発生しました」と言う放送はなかったはず、つまりそのホテルにはもしかして夜間宿直のスタッフが常駐してない??そう言えば避難誘導もなかった!空恐ろしいことです。

ホテルは最近オープンしたチェーンホテル、とても良い雰囲気でスタッフも親切で礼儀正しい、無料の朝食も充実していて数年前から各地で利用していました。しかし今回宿泊する直前、近くの中華料理店で食事した時、ふと壁に貼られていたそのホテルの求人広告を見たのですが、それが何と「夜間スタッフ募集」と言う内容でした。夜間大勢の宿泊客の命を預かる人員が俄か募集のアルバイト?!そのホテルに限らず、いや他の業界でもこう言う状況が普通になっているんでしょうか、、、基本がデタラメな国。原発事故もまた然りだった。

「火災騒動の続き」への2件のフィードバック

  1. 大変でしたね><
    ご無事で何より・・・
    新しいホテルだからって 安心できないんですね^^;

  2. ronmamaさん
    地震、津波だけじゃない、いつ来るか分からない危機は正にこれですね。もう一つ、超恐ろしいことに、非常階段とエレベーター各一つだけしか出口がなく、その上その二つが同じところにある、万一その辺りが火の海になれば完全に逃げ道がない構造なのです。本当の火災だったらと思うとゾッとします。

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